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細管洗浄工事

 「細管洗浄工事」は、発電所復水器細管を洗浄することによって、熱交換機能や信頼性を向上させる工事です。

 発電所の海水冷却系の復水器細管は、スライムやムラサキイガイ、フジツボなどによって熱交換率が下がるだけでなく、海生生物が付着し流速の変化によるエロージョンや周辺に発生するデポジットアタックなど、細管にピンホールを生じる原因になります。
 日常的に行われるスポンジボール洗浄や逆洗だけでは、残念ながら付着した生物を完全に取り去ることはできません。定期検査時には徹底した洗浄が必要です。弊社の細管洗浄工事では、「バレット洗浄」によってジェット洗浄では取りきれない固着生物や鉄、マンガン、カルシウムなどの汚れを取り去ります。
 U字管の洗浄には「スピンブラシング」、頑固な汚れには「ハイドロビット洗浄」、洗浄前の細管の一部を抜管して行う汚れや腐食の「細管検査」もおすすめしています。

バレット洗浄

 「バレット洗浄」は、熱交換器の細管にクリーナーを装填し、適正な水圧によって押し出すことにより、細管内部の汚れを掻き出す洗浄方法です。

 弊社では、米国CONCO SERVICES社のスクレイパ型のクリーナーやスパイラル型のブラシを用いて、復水器細管の洗浄を行います。アルミ黄銅管やチタン管などの材質や内径に合わせたクリーナを用いることで、最適な洗浄を行います。

 バイオマスなども含め火力発電事業者の皆様、お困りのことはございませんか。弊社の豊富なラインナップで、様々な汚れの除去に対応いたします。是非、ご相談ください。

 スクレイパ型クリーナには、タイプC3S、C4S、HEXの3種類があります。C3Sは、ハードなスケール、C4Sはソフトなスケール、HEXは鉄、マンガン、カルシウムの除去に効果的です。

 さらに硬質なスケールには「ハイドロビット洗浄」をおすすめしています。

プレート熱交換器の化学洗浄

 「プレート熱交換器の化学洗浄」は、 酸とアルカリ溶液の循環・ブローによりプレート間に付着堆積した冷却海水に起因する汚損物質を除去し、性能回復を図るものです。

 この方式は、東北電力(株)仙台火力発電所と共同開発したもので、オンサイトで行うことにより、分解作業が不用となり工期短縮(約1/2)、ガスケット交換頻度が低減(約1/7)になり、経済的です。

 また、洗浄後の薬液は、処理後排水するとともに残渣については産業廃棄物として適正処理を行います。

 対象機器としては、冷却水冷却器(海水クーラー)のほか、「循環オイルのプレート熱交換器」の洗浄についても対応可能ですので、どうぞご相談ください。

 

スピンブラッシング

 「スピンブラッシング」は、ワイヤ先端に取り付けた器具を、エア駆動で少量の水を注入しながら回転させ、汚れを落とす洗浄方法です。バイオマス発電事業者の皆様、お困りのことはございませんか。弊社の豊富なラインナップで、様々な汚れの除去に対応いたします。是非、ご相談ください。

 内径6.4~356mmの直管部位はもとより、先端の洗浄器具を取り替えることにより、U字管細管の洗浄も可能となり各種の熱交換器や狭い作業スペースでの洗浄にも有効です。

 また、洗浄に使用する水が少ないので排水処理も容易です。

ハイドロビット洗浄

 「ハイドロビット洗浄」は、Conco Hydro Drillシステムによるワイヤ先端に取り付けたドリルやブラシ(ナイロン、真鍮、ステンレス)を回転させ、汚れを落とす洗浄方法です。水圧によるフラッシングと高トルクの回転ドリルにより、伝熱管、化学反応器、凝縮器、再沸騰器および吸収器の内側から困難な堆積物を除去します。

 直径3/8インチから6インチ(約1~15cm)、長さ40フィート(約12m)までのあらゆるタイプのチューブから付着物を取り除きます。 コークス、カルシウム、硫黄、ボーキサイト、アスファルト、酸化物および焼き固められた硬いポリマーのような硬い堆積物を効果的にきれいにすることができます。

 ハイドロビット洗浄は、通常7mのチューブを30~90秒で掃除します。直管型の細管の頑固な汚れ落としに適しており、U字管には向きません。U字管には、「スピニングブラッシング」をおすすめします。